田楽は、ビンザサラなど特殊な楽器を奏しながらシンメトリックな隊形でダイナミックに躍る平安時代の代表的な芸能で、宇治の白川を拠点に本座というプロの集団が宇治離宮祭をはじめ各地で活躍していたと伝えられています。
ふるさと宇治にふさわしい市民の祭りとして、毎年10月第3土曜日に宇治川中の島一帯で盛大に開催されます。
宇治田楽まつり
多くの歴史に彩られた京都の宇治は、源氏物語をはじめとする豊かな文化の舞台でもありました。平安時代には宇治の白川に芸能民の集団があり、宇治の離宮祭をはじめ、京都や奈良の祭礼で華やかに田楽を演じていたと伝えられています。
しかし、その後、狂言や能が盛んになるにつれ、田楽は歴史の彼方に忘れ去られ、宇治の地からもその姿を消してしまいました。猿楽とともに、日本の芸能の原点といわれる田楽は、まさに、宇治の失われた文化遺産といえるでしょう。
社会が成熟し、人々の価値観も多様化する中、心のよりどころとなる「ふるさと」の再発見をとおして、人と人とが世代を超えて暖かいつながりを取り戻すことが問われる現代、宇治田楽まつり実行委員会は、失われた宇治の文化遺産である田楽の復興をテーマに、宇治市民が主体となった芸能まつりの創出に力点をおいて、平成10年から活動を行ってきました。
当初は野村万之丞氏作の「楽劇大田楽」の公演でしたが、平成13年からは市民手作りのオリジナル作品「宇治田楽」の制作を開始し、「楽劇大田楽」と併せて公演してまいりました。そして、平成15年にはついに「宇治田楽」の単独公演を行うに至りました。「宇治田楽」はまさに市民の手によって創作・復興された市民の芸能であるといえます。
宇治田楽まつり実行委員会
宇治田楽まつり実行委員会は、『源氏物語』をテーマとしてまちづくりに取り組む宇治市と連携し、市民サイドからまちづくりに参画できる事業に取り組んできました。宇治が発祥の地とも言われるこの失われた芸能、田楽の復活をテーマに、伝統的要素を取り入れた芸能を創作するプロジェクトです。
秋には宇治川の府立宇治公園中の島で公募市民と「宇治田楽まつり」を開催。また、教育・福祉施設への訪問公演も行っています。
大勢の人、幅広い世代の人たちが、この躍りと音楽の楽しさに出会い、宇治田楽がふるさと宇治の芸能として大切に育てられていくことを夢見て活動しています。
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詳細は
公式ホームページへ。
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宇治田楽まつり 概要
■開催日程
毎年10月第3土曜日
■開演時間
行進開始…午後5時20分
公演開始…午後6時00分
■開催場所
府立宇治公園(中の島)
■お問合せ
宇治田楽まつり実行委員会 TEL:0774-22-5557
宇治市観光協会 TEL:0774-23-3334(当日のみ)
■ご注意事項
本ページは平成24年6月27日作成になります。ご紹介事項に変更がある場合が御座いますのでご了承ください。
アクセス
〒611-0021
京都府宇治市宇治
TEL: 0774-22-5557(宇治田楽まつり実行委員会)
■電車
・JR奈良線で「宇治駅」下車、徒歩15分
・京阪電鉄宇治線で「京阪宇治駅」下車、徒歩10分
■ご注意
※雨天時は宇治市文化センター大ホールにて開催。